
不動産売買の決済は通常、司法書士が売主・買主と対面で立ち会う形で行われます。
しかし、売主や買主が遠方にお住まいで現地に来られない場合でも、適切な手続きを取ることで、安全に決済を行うことが可能です。
本記事では、遠隔地にいる売主・買主の決済方法や注意点についてご説明します。
1. 遠隔地にいる売主・買主の売買決済方法
① 書類の郵送による決済
売主・買主が現地に来られない場合、事前に必要書類を郵送でやり取りし、決済を進めることができます。
手続きの流れ
必要書類の準備:登記識別情報、委任状、印鑑証明書などを事前に準備します。
司法書士が書類を確認:不備がないかチェックを行います。
署名・押印の実施:売主・買主が事前に署名・押印し、司法書士へ返送します。
決済当日の立会い:司法書士が書類を確認し、登記手続きを進めます。
✅ メリット:売主・買主が遠方でも決済可能。 ⚠ 注意点:書類の不備があると決済が遅れるため、余裕を持ったスケジュールを確保することが重要です。
② 代理人を立てる方法
売主または買主が遠方の場合、代理人を指定することで、決済をスムーズに進めることができます。
手続きの流れ
代理人を選定:親族や信頼できる第三者を代理人として選びます。
委任状の作成:司法書士と相談し、代理人が売買手続きを行えるよう委任状を作成します。
代理人が決済に立ち会う:代理人が売主・買主に代わり、決済を進めます。
✅ メリット:書類のやり取りが不要になり、迅速な決済が可能。 ⚠ 注意点:代理人にはしっかりと手続きを理解してもらう必要があります。
③ オンライン立会(リモート決済)
最近では、ZoomやGoogle Meetを利用したオンライン立会も増えています。
手続きの流れ
司法書士とオンライン面談:売主・買主の本人確認をオンラインで実施。
書類の郵送・確認:事前に書類を郵送し、オンラインで確認しながら署名。
決済当日の最終確認:司法書士がオンラインで最終確認を行い、決済を実施。
✅ メリット:現地に行く必要がなく、遠隔地でも安全に手続き可能。 ⚠ 注意点:インターネット環境の安定性が必要で、対応していない金融機関もあるため事前確認が重要。
2. 遠隔地決済の注意点
① 本人確認の厳格化
遠隔地での取引はなりすましリスクがあるため、以下の方法で本人確認を行います。
公的書類(運転免許証・マイナンバーカード等)の提出
オンライン面談での顔確認
司法書士からの電話確認
⚠ 注意点:本人確認が不十分な場合、決済が進められないことがあります。
② 書類の郵送とリスク管理
遠隔地から書類を郵送する際は、以下の点に注意してください。
✅ 対策
追跡可能な方法(書留・レターパックプラス)で郵送。
必要書類のコピーを保管し、控えを事前に確認。
署名・押印の誤りがないかチェックし、司法書士と事前確認。
③ 送金手続きの事前準備
遠隔地の売主が当日金融機関へ行けない場合、振込手続きの準備が重要です。
✅ 対策
インターネットバンキングを活用し、即時送金を手配。
金融機関の振込制限を事前に確認し、必要ならば限度額を変更。
振込証明書を司法書士に提出し、決済をスムーズに進める。
⚠ 注意点:金融機関の営業日に注意し、決済日を事前に確認してください。
3. まとめ
遠隔地の売主・買主でも、適切な準備を行えばスムーズに不動産売買決済を進めることができます。特に、
✅ 事前の書類確認・郵送✅ オンライン面談での本人確認✅ 金融機関との事前調整
これらを徹底することで、安心して取引を進めることができます。
遠隔地での不動産決済についてご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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L&Mコンサルティング司法書士事務所
司法書士 望月大
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